巨大な団地をみてきたよ

 でついでだから近所を散歩してきた。巨大な団地があるので、アパートやマンションの建築物の類が大好きな私としては前から行ってみようと思っていた場所だった。そこは何となく周りから隔絶されたような世界で、電車は通ってないし外へ出るには橋を渡るしかない。バスが凄く重要な役割を果たしているような場所だった。
 その団地内でほとんどの生活に必要なものが揃っているのがほおと思った。幼稚園から小・中学校までが団地の中に入っていて、病院もあるし生協もあるし郵便局だってあった。余り賑わってないけどショッピングモールもあった。公園がかなりの数配置されてあったり、並木道が周りを囲んでいてジョギングをしている人達も多く、コンビニも数は少ないけどあった。信号は団地内を走る大きな道にあるだけで子供には安全な場所だなあという印象。
 あそこに新婚夫婦が居を構えた場合、その子供は少なくとも中学の卒業まではあそこの中が世界のほぼ全てとなるのだろうなと思った。回りが皆知り合いって状況にもなりかねないから、スーパーやコンビニに行けば必ず友人と遭遇するんだろうなとか、恋仲の子と団地内でうっかりデートすると即バレるから、わざわざバスに乗って遠方までデートに行くのだろうなとか、想像が膨らんで大層良い。
 学校生活でも、あそこの公園で幽霊が出るらしいとか、65号館の304号室のドアだけが赤く塗られてるんだとか、あの公園で缶蹴りをしても鬼側に分があるから、隠れる場所が多いあの公園で今度はやろうだとか、向かいのマンションに最新ゲーム機を全部持ってるやつがいるから遊びに行こうぜとか、南中の校門の前のマンホール下にホームレスが居るって知ってるか、とかもう歩いてる間妄想が止まらなくて大変だった。ああ、こういう閉じた世界ってなんて創作物のネタにし易いんだろう。
 また機会があったら行ってこようと思う。自転車だとすぐ回れちゃうだろうから、また是非徒歩で。