私の頭の中の将棋

 小学生低学年の頃、町のトーナメント形式の将棋大会に出た事があった。その為の練習なんかも何回か公民館でやったんだけど、最後までルールが把握しきれて無かった。今となってはそもそも将棋が何だったのかすら覚えてないんだけど、多分駒の動きは一部を除いて覚えてた。相手の所まで踏み込むと裏返すのも何となくわかってた。
 ただ、とった駒をどうやって使ったら良いのかを全く理解してなかったというか、とった駒を自分のものとして使うってのがどうしても理解出来なかった。え?使っちゃっていいの?死者蘇生って禁止カードになってなかったっけ?みたいな。因みにその時は遊戯王は存在してなかったし、死者蘇生は最近のルール改定で禁止カードからはずされてた、まじびびった。でも相手の駒を使うなんてそんな恐れ多い…と思ってた。
 あと、敵布陣に突入して裏返った後の駒の動きを把握出来てなかった。ジョグレス進化したらお前も強くなるらしいんだけど、俺には手に負えないわ…あんまり突っ込ませないようにしよう…って思ってた。まだデジモンは発売されてなかった。
 結局その辺の細かいルールを把握出来ないまま「もう早く負けて帰ろう」と思って出場したら、何故か3位をとった。て言っても出場者は16人とかだったのでだから何だって話だけど、多分あの町には多分一人も将棋に詳しいやつが居なかったんじゃないかと思う。だってあの大会で対戦相手が俺から搾取した駒を使ってた覚えがないから。